坂本菊は今から約1200年前、比叡山の開祖である伝教大師最澄が唐から薬用として持ち帰ったとされる食用菊です。
食用菊は全国各地で栽培されていますが、坂本菊は直径が3㎝ほどもあり、32枚もの花びらが筒状になっているとても貴重な菊で、どういうわけか滋賀県大津市の、比叡山延暦寺の門前町である坂本のみで栽培できるとされています。
また、坂本菊を栽培した土地は5年間は土が瘦せてしまい栽培できなくなるようで、さらに天候に左右されやすく、非常にデリケートなため、今では栽培する農家も少なく、そのようなことから幻の坂本菊と呼ばれています。
しかし平安時代から受け継がれている貴重な坂本菊を絶滅させてはいけないと、30年ほど前に坂本菊振興会が発足し、菊を使った「菊御膳」を名物料理にして、それを西教寺で食べられるようにしようという試みがあり、20年ほど前から提供が始まりました。
そして、今年も11月9日(木)~12月3日(日)までの間、西教寺の食堂で「菊御膳」を味わうことができます。
食べるには予約が必要で、料金は3,000円、1日50膳限定となっています。
西教寺へのアクセスは、電車を利用する場合は石山坂本線坂本駅から徒歩で約20分です。自動車を利用する場合は湖西道路下阪本ICから約10分です。
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