おでんや煮物などによく用いられる、豆腐をつぶして、ゴボウやニンジン、レンコンなどと混ぜて、油で揚げた料理といえば「がんもどき」として有名です。この「がんもどき」ですが、関西では「ひろうす」という名で呼ばれており、さらに石川県金沢市をはじめとした北陸地方では「ミーデラ」と呼ばれているそうです。

この「ミーデラ」という名の由来は、一説によると滋賀県大津市の「三井寺」であるとされています。
滋賀県大津市の「三井寺」といえば、「弁慶の引き摺り鐘」や近江八景の一つに数えられる「三井の晩鐘」、また1000本もの桜が並ぶ桜の名所として有名な天台寺門宗の総本山「園城寺」の別名のことですが、この「三井寺」において昔から精進料理としてがんもどきが食べられてきたことから、がんもどきのことを「ミーデラ」と呼ぶようになったそうなのです。

滋賀県に住む人にとっては身近な存在である「三井寺」が、離れた地域である北陸地方で食材の名前になっているのは不思議な感じがしますが、少し嬉しくもありますね。

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