「大津絵踊り」というものをご存知でしょうか。大津絵踊りは江戸時代の終わりごろ、大津の花街から始まったとされる、「大津絵」という、人気の土産物であった大衆画をモチーフにした「大津絵節」という民謡に振付を加えたもので、踊り手は様々な種類のお面をかぶって踊ります。

4月9日に三井寺町の長等神社でこの「大津絵踊り」がNPO法人「大津絵踊り保存会」の有志によって披露されました。会のメンバー達は様々な面を身に着けて舞台上で愉快に踊っていました。

大津絵踊り保存会は、元々花街の芸妓に代々伝わっていた大津絵踊りが花街が縮小したことによって踊り手が減ってしまい、このままでは伝統が途絶えてしまうと危惧したある芸妓がなんとか大津絵踊りを後世に伝えていこうと昭和63年に会を立ち上げたのが始まりで、それ以降、大津絵踊りを伝えていくための様々な活動を今日まで行ってきました。その努力が実り、平成10年には大津市の無形文化財に指定されました。

長等神社での披露は、花鎮祭の余興として行われたもので、保存会の有志約10名が三味線の演奏に合わせてひょうきんな踊りを披露しました。