滋賀県大津市の逢坂一丁目にある安養寺には立聞観音という観音が安置されています。
安養寺は862年に五世天台座主・智証大師円珍によって創建された浄土真宗本願寺派寺院で、本尊の阿弥陀如来坐像が重要文化財に指定されていることや、浄土真宗を世に広めた蓮如上人が長刀で切りつけられた際に身を隠したと伝わる石などがあることで有名です。
そんな安養寺にある立聞観音にはある言い伝えがあります。
平安時代に、管弦の名手であった源博雅は、毎晩歌人の蝉丸が奏でる琵琶の音に聞きほれていたのですが、ある夜、琵琶を弾く蝉丸の後ろに僧が立っているのに気付きます。その後もその僧は毎晩現れて、蝉丸の琵琶に聞き入っていました。気になった博雅はある夜その僧がその場を立ち去ると密かに後を付けていきます。するとその僧は安養寺の観音堂に姿を消したそうです。
そのことからそこにあった観音は立聞観音と呼ばれるようになったとされています。
ちなみにこの立聞観音は芸能関係の信仰を集めたとされていて、江戸時代に作られた東海道名所図会に紹介されていたそうです。ただ一般公開はされておらず、拝観するには事前の連絡が必要のようです。
安養寺へのアクセスは、京阪びわ湖浜大津駅から京阪バス京都方面行に乗り上関寺で下りて徒歩2分です。
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