滋賀県大津市の穴太1丁目にある「高穴穂神社」にはある伝承があります。それは、今から約2000年前にこの場所に、第12代景行天皇、第13代成務天皇、第14代仲哀天皇の都であった「志賀高穴穂宮」が存在したというものです。

景行天皇が行幸して滞在した場所で崩御した場所が「志賀高穴穂宮」であり、景行天皇の第4皇子であった成務天皇が景行天皇の崩御の翌年に即位し、宮を継承したと考えられています。成務天皇は行政区画としての国郡や県邑を制定し、それぞれに造長・稲置を任命するなど、地方行政機構の整備を行ったとされています。

『古事記』に、「若帯日子天皇、近つ淡海の志賀の高穴穂宮に坐しまして、天の下治らしめしき」との記述があることから、「志賀高穴穂宮」は、大津で最初の都と考えられています。
そして現在の高穴穂神社の社殿や、その西側にある住宅のあたりが内裏のあった跡などとされており、本殿の西側を少し行った京阪電車線路付近に、高穴穂宮跡の石碑もありますが、遺構は発見されておらず、何とも言えません。

もし本当に存在したとすれば大津には天智天皇の大津京以前に都があったことになり、大津市民としては興味深い話ですね。

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