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毎年2月から4月にかけての期間は人によっては憂鬱な季節です。なぜなら花粉が大量に飛散する季節であるからです。

戦後において、不足する住宅用の建材を確保するために植林された大量のスギが、低価格の輸入材が入ってきたために伐採されることなく放置されたため現在のような状況になってしまいました。

スギ花粉の飛散量は年々増加しているといわれており、現在では日本国民の5人に1人が花粉症に苦しめられているといわれるほどです。

6107-fig002そもそもなぜ人は花粉症になるのでしょうか。

一説によると人は各自が一定の容量の、アレルギーコップという入れ物を持っており、その中に、幼少期からアレルギー症状の原因となる物質や環境因子が蓄積されていき、やがてコップが満杯になりついに溢れ出してしまうことが花粉症であるとのことです。

 

その説によるとアレルギー症状になりやすい人というのはアレルギーコップの容量が少ないということになります。

そう考えると花粉症などのアレルギー症状に悩まされないようにするにはなるべくアレルギーの原因物質などに近づかないようにすることが重要になります。た

とえ現在は花粉症になっていない人でもいずれ花粉症になる可能性は十分にありますので油断は禁物です。アレルギーの原因物質などに極力触れないようにするためには住宅の中に花粉が入ってきにくくするなんらかの対策が必要となります。

6107-fig003住まいに侵入して健康を害する有害なものは花粉症だけではありません。

たとえば蚊やゴキブリ、ハエなどの害虫です。住宅の中には様々な種類の害虫が存在しています。

そしてそれらは最初から住宅内にいたわけではなく、玄関など住まいの様々な隙間や小さな穴などから侵入してきたものなのです。

これらの害虫は色々な疾病の原因となる物質をもっていて、住宅内を徘徊することによりそれらを食べ物や食器類に付着させたり、直接人間に感染させたりするので非常に危険です。

このような害虫が住まいに入ってこないよう、新築住宅を建てる際には極力隙間のないように建てることが大切です。

6107-fig004花粉症などのアレルギー症状に悩んでいる人でも、花粉症の季節をアメリカなどの海外や沖縄で過ごすと症状がでないと言われています。

これはアレルギー症状を引き起こす原因となる物質が存在しない環境に身を置いていればアレルギー症状は発症しないということを意味しています。

 

そこで新築一戸建てを建てる場合には内部にアレルギー症状を引き起こす原因となる物質をいれないように極力隙間をなくした造りにした方がよいのですが、極めて小さいサイズの微粒子や花粉などの侵入を完璧に防ぐことは非常に難しいといえます。

そこで可能な限り気密性を高めた造りにして、高性能なフィルターを給気口などに取り付けることなどが有効な手段です。
あとは入居する人が、花粉などを住まいの中に持ち込まないよう普段から注意して行動していれば、住宅内の有害物質の量はかなり少なくなることでしょう。