滋賀県大津市には鮒ずしや近江牛、お茶など数々の魅力的な土産物がありますが、中でも特に有名なのが「大津絵」でしょう。
「大津絵」は江戸時代の初めに誕生した民俗絵画で、親しみやすい表情や姿で描かれた鬼や当時の世の中の風景などを面白みのある画風で表現したものです。
大津市内の駅などではこの「大津絵」はよく見ることができます。

力強い筆使いと鮮明かつシンプルな色使いで描かれた作風で、鬼や美人画、仏画、武者絵など様々なモチーフが使われた「大津絵」は当時は「浮世絵」と並ぶ、日本の二大民画と呼ばれていました。その後島原の乱以降、キリスト教の弾圧が厳しくなると仏教徒であると装う隠れ蓑として使われたこともあったそうです。

当時、東海道の数ある宿場町の中で最もにぎわっていたとされる「大津宿」で東海道を旅する人に土産物として売られていた「大津絵」の人気はしだいに広がっていきましたが、明治時代になって文明開化の世になり西洋の文化が入ってくるようになるとしだいに人々の心が「大津絵」から離れていきました。

しかしそれでもなんとか大津市の伝統文化を後世に残そうと何人かの絵師が熱意をもって懸命に取り組み、「大津絵」の復活に成功しました。

今では大津市を代表する土産物として多くの人々に親しまれ、専門に取り扱うお店や観光パンフレットなどにも用いられるようになっています。

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