比叡山の開祖である伝教大師最澄が約1200年前に唐から薬用として持ち帰ったとされる食用菊である坂本菊を用いた「菊御膳」が今年も11月9日(土)~12月8日(日)までの間滋賀県大津市の西教寺の食堂で提供されます。
坂本菊は直径が3㎝ほどある、32枚もの花びらが筒状になっているとても貴重な菊で、理由は分かりませんが坂本周辺でしか栽培できないとされています。
しかも坂本菊を栽培した土地は土が瘦せてしまい5年間は栽培できなくなることや、天候に左右されやすく、非常にデリケートなため、栽培する農家が少ないことから幻の坂本菊と呼ばれています。

この「菊御膳」が提供されるようになったのは、20年ほど前からで、平安時代からの伝統であり、貴重な坂本菊が失われることがないよう、30年ほど前に発足した坂本菊振興会が、「菊御膳」を名物料理にして、それを西教寺で食べられるようにしようという試みが行われたことが始まりです。

「菊御膳」を味わうためには予約が必要で、料金は3,000円、1日30膳限定となっています。
西教寺へのアクセスは、電車を利用する場合は石山坂本線坂本駅から徒歩で約20分です。自動車を利用する場合は湖西道路下阪本ICから約10分です。

■天台真盛宗総本山 西教寺
http://saikyoji.org/

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